2012年2月18日土曜日

どのように多くの人々は年間タージマハールをご覧ください

インド日記 4 ~いざタージ・マハルへ - ピンチ♪ピンチ♪チャンス♪チャンス♪ラン♪ラン♪ラン♪ - 楽天ブログ(Blog)

インドの旅というと、いろいろ想像が広がります。
アグラにある世界遺産タージ・マハルの輝く白。
これは埃たつインドのイメージに、一服の清涼剤のような存在かも。

今回の旅の目的はスケッチ。
しかしインドもテロの影響が濃い国でした。
デリーと同様に兵士が銃をもって点在し、観光地も厳戒態勢。
観光のメッカタージマハルも、厳しいチェックがありました。

本当は、中でスケッチの予定でした。
しかし以前、タージ・マハルの内部スケッチをしているテロ関係者が見つかり、更に厳しくなったそう。
スケッチブックは小さいもののみOKで、持ち込むペンも1本のみ。
でも描くのは難しいとも。

入場時に、男性と女性は分かれて金属探知機に入ってチェック。
こんなに厳しいのは、毎日爆破テロの予告が送りつけられているそうです。
日本では意識が薄いテロは、インドでは現実です。


探知機をくぐり、私も検査官(兵士?)に荷物で持ち込む小さいスケッチブックを見せました。
するとこの女性の検査官、なぜか前に描いたページをめくりはじめた。
食べ物ばかり描いた私のスケッチ・・くすっと笑われた(汗)。
おいおい

インドの観光地は、入場料を払うという線引きのせいでしょうか。
路上にたむろしている人達とは、明らかに様子は違う。
同じインド人でも、観光地の施設にいる人からは、旅をする豊かさを感じます。
ちなみにここの入場料はRS750(750ルピー)は、日本円で1300円くらい。
インド人の平均月収1万円と考えると、高い入場料かもしれません。

入場の際に、外国人は不織布の足袋2枚をもらえます。
タージ・マハルの建物は土足禁止。
そこで靴の上からこれを履いて入ります。
インドの方は、靴を脱いだりはだしの人も多いです。

さてこれこれ、タージ・マハル。

入ると、わぉ~写真で見たとおりの景色が広がります。

ここでタージ・マハルMEMO


見た目の美しさで宮殿?と思う人もいるかもしれませんが実はお墓。
ムガル帝国第五代皇帝シャー・ジャハーンが、愛妻ムムターズ・マハルのために作ったお墓。
タージはお墓の意味なので、マハルのお墓となるそう。
ふたりの間には子供14人で、愛妻家の皇帝は妻を戦場にも連れていったとか。
そして彼女が亡くなる時、遺言は「後妻はとらないこと。立派なお墓を作ること。」

そこで遺言どおり、なんと22年、2万人の職人を使い、このタージ・マハルを建てたそうです。
このタージ・マハルは1983年に世界遺産に登録されました。

その後、皇帝シャー・ジャハーンは川岸の向こう側に、自分用に黒いタージを計画。
しかし帝位を狙う三男に、皇帝の座から引きづり降ろされ幽閉に。
黒いタージの夢は叶うことなく、失意の中で7年後に死を迎えたそう。
今はこのタージ・マハルの地下室に、夫婦揃って並んで眠っています。


実はここからの話はガイドブックになく、現地ガイドさんからの話。
皇帝シャー・ジャハーンは、タージ・マハルが完成した時。
他国に同じようなものが建てられないようにと、関わった職人の手を切り落としたとか落とさないとか。
これを聞くと、単に親の地位を狙ったと思っていた三男への見方も変わります。
でも権力を持つものは、どんな時代も自己中心になるのかしら・・日本もですが(苦笑)。

しかしこのタージ・マハル、近くで見るとその細工の細かさに驚く。
22年もかかるよな~とも思う。

その時代の権威の象徴だとも思うけど、ここまでには多くの職人の苦労や血が費やされている。
なんとも不思議な気持ちで眺めました。
そして「描きたい」という気持ちが全く起こらない。
※実際には警備が厳しく、描くのは難しいですが。

ここまでの道中で見かけてきた現在のインドの人々の暮らし。
そして天文学的な費用をかけられ建てられた愛妃の墓。


380年も経っているし、世界遺産で観光地にもなっている。
しかし、長い年月の後でもあまりにその差は大きい。
心の底に生まれた深い失望感・・筆を取ることはできなかった。

タージ・マハルの内部ではスケッチができません。
そこで明日は、皇帝が黒のタージを作ろうと思っていた対岸。
ここからタージ・マハルをスケッチすることに。
夕方にその場所を下見して、無事にホテルに到着。
いよいよ明日から、目的のスケッチの本番が始まります。

長くなったので、つづく。



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